付帯工事とは?

建設業者は、許可を受けた業種の工事のほかに、それに付帯するほかの業種の工事も請け負うことができます。

例えば、電気工事をおこなうにあたって、内装仕上工事に該当するものも施工しなければいけない場合がありますが、この内装仕上工事は、電気工事の付帯工事として、施工することができるとされています。

 

「建設業許可事務ガイドライン」では、付帯工事を

主たる建設工事を施工するために生じたほかの従たる建設工事又は主たる建設工事の施工により必要を生じた他の従たる建設工事であって、それ自体が独立の使用目的に供されるものではないもの

と記載されています。

 

建設工事は、請け負った工事に関連する工事もおこなわないと進まない工事があり、別々に発注しないといけないということでは、不都合を生じるということで、付帯工事の施工に関しても認められています。

 

ただ、軽微な工事以外の場合は、その付帯工事に関して、一般建設業の要件を満たす者がいなければ施工することができません。

なんでもかんでも、付帯工事で施工できるわけでありませんので、ご注意ください。

 

※ 軽微な工事とは、工事1件の請負代金の額が

・建築工事一式の場合・・・1,500万円未満の工事又は延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事

・そのほかの建設工事の場合・・・500万円未満の工事

をいいます。

 

公共工事に入札するには?

国や地方公共団体が発注する公共工事では、入札という制度が採られています。

公共工事というのは、

一  鉄道、軌道、索道、道路、橋、護岸、堤防、ダム、河川に関する工作物、砂防用工作物、飛行場、港湾施設、漁港施設、運河、上水道又は下水道
二  消防施設、水防施設、学校又は国若しくは地方公共団体が設置する庁舎、工場、研究所若しくは試験所
三  電気事業用施設(電気事業の用に供する発電、送電、配電又は変電その他の電気施設をいう。)又はガス事業用施設(ガス事業の用に供するガスの製造又は供給のための施設をいう。)
四  前各号に掲げるもののほか、紛争により当該施設又は工作物に関する工事の工期が遅延することその他適正な施工が妨げられることによつて公共の福祉に著しい障害を及ぼすおそれのある施設又は工作物で国土交通大臣が指定するもの

をいいます。(建設業法施行令第15条) 

 

公共工事は、税金でまかなわれいますので、適正に施工できるかどうかについて、審査をし、一定の資格をもった方の中から入札により、発注するという方法が取られています。

この審査には、2つあり、1つが経営事項審査といわれるもので、経営規模・財務内容等を客観的に審査するものです。もう1つが、経営事項審査の結果に、工事成績などの主観的事項を加えて、点数化することで、点数に応じて格付けをおこない、受注できる工事の範囲を決める入札参加資格というものあります。

この2つの審査を経て、入札し落札できれば、公共工事を受注!ということになります。

 

公共工事に入札したい場合の流れとしては、

①事業年度終了届を提出

     ↓

②経営事項審査

     ↓

③入札参加資格申請

     ↓

④入札

というような流れとなります。

 

【参考】

経営事項審査とは

経営事項審査の流れと費用

経営事項審査の申請書類

 

建設業者に対する営業の停止について

建設業者に対する処分として、

「都道府県知事または国土交通大臣からの営業停止命令」

がありますが、この営業停止命令については、建設業法28条に規定されていて、次の場合にできるとされています。

①次の項目に該当するとき

・建設業者が建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき、又は危害を及ぼすおそれが大であるとき(28条1項1号)

・建設業者が請負契約に関し不誠実な行為をしたとき(28条1項2号)

・建設業者又は政令で定める使用人(支店長等)がその業務に関し他の法令に違反し、建設業者として不適当であると認められるとき(28条1項3号)

・建設業者が一括下請の禁止の規定(22条)に違反したとき(28条1項4号)

・主任技術者又は監理技術者が工事の施工の管理について著しく不適当であり、かつ、その変更が公益上必要であると認められるとき(28条1項5号)

・建設業者が、許可を受けないで建設業を営む者と下請契約を締結したとき(28条1項6号)

・建設業者が、特定建設業以外の建設業を営む者と下請代金の額が3,000万円以上(建築工事業の場合は、4,500万円以上)となる下請契約を締結したとき(28条1項7号)

・建設業者が事情を知っていながら、営業停止を命じられている者又は営業を禁止されている者と、停止・禁止の対象となっている営業の範囲の下請契約を締結したとき(28条1項1号)

②都道府県知事又は国土交通大臣の指示に従わないとき

 

処分については、

1年以内の期間を定めて、その営業の全部又は一部の停止

を命じることができるとされています。

 

建設業者に対する指示に関する規定。

建設業者に対する処分として、

「都道府県知事または国土交通大臣からの指示」

がありますが、この指示については、建設業法28条に規定されていて、次の場合に指示できるとされています。

・建設業者が建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき、又は危害を及ぼすおそれが大であるとき(28条1項1号)

・建設業者が請負契約に関し不誠実な行為をしたとき(28条1項2号)

・建設業者又は政令で定める使用人(支店長等)がその業務に関し他の法令に違反し、建設業者として不適当であると認められるとき(28条1項3号)

・建設業者が一括下請の禁止の規定(22条)に違反したとき(28条1項4号)

・主任技術者又は監理技術者が工事の施工の管理について著しく不適当であり、かつ、その変更が公益上必要であると認められるとき(28条1項5号)

・建設業者が、許可を受けないで建設業を営む者と下請契約を締結したとき(28条1項6号)

・建設業者が、特定建設業以外の建設業を営む者と下請代金の額が3,000万円以上(建築工事業の場合は、4,500万円以上)となる下請契約を締結したとき(28条1項7号)

・建設業者が事情を知っていながら、営業停止を命じられている者又は営業を禁止されている者と、停止・禁止の対象となっている営業の範囲の下請契約を締結したとき(28条1項1号)

 

他に細かい規定もありますが、ほぼ上記と同じです。